保護者はスマホ等のデジタル機器を使うことで「トラブルに巻き込まれないか」という不安と、「将来を見据えて機器を使いこなすスキルが必要なのではないか(その為に早くから使わせるべき?)」という疑問で混沌としています。
将来子ども達は今存在しない職業につくであろうとか、様々な仕事はAIに奪われるなんて言われると「どう育てたらいいの??早くから使わせなきゃいけないの?」ってオロオロしますよね。
でも考えてみると「機器の操作能力が高い」と「インターネットリテラシー(活用能力)が高い」って必ずしもリンクしていないと思うんです。
デジタルネイティブ世代は、どんな機器だって使わせれば短期間で操作能力を上げます。
でも例えばインターネットを使って調べ学習をさせた時「うちは◯台パソコンがあって、自分はいつもタブレットを使ってる」なんて言う子が必ず情報収集能力が高いわけではありません。
欲しい情報にたどり着く為にどんな検索ワードを入れたらよいか。
まず言葉を知らなければいけない。意味が理解できなければ先に進まない。
その他情報の真偽を嗅ぎ分ける等の勘所が有る無しは、基礎的な学力や、それまでの経験などが大きく影響すると思っています。
国立青少年教育振興機構「青少年の体験活動等に関する実態調査(平成26年度調査)」で”お手伝いをよくしている子供や、生活習慣が身についている子供は、携帯電話やスマートフォンが気になったり、操作することが少なくなる傾向がある。 ”と報道されましたね。
だから「さぁお手伝いをさせましょう」ではないのですが(笑)、生活体験や自然体験の有無で変化すると言われる子どもの自己肯定感や道徳心が養われていれば、いじめや依存、不適切投稿や出会いの被害等。そこに走る前にブレーキをかけられるのではないでしょうか。
自分を大切に思える、それがもとになり他者にも思いやりを持てる。その心は実生活でもネットの中でも役立つはずです。
私たちは「トラブルが多いから子どもにネットを使わせるな」と規制するだけでは問題解決にならないと思っています。
でもあせることもない。
デジタル機器で体験するインターネットの世界は、できるだけ安全な環境を整えてボチボチ広げる。
子どもの好奇心をキャッチし、ネットの中でもワクワクする体験を親子で楽しめればいいですね。
もちろんそれは生活、子育てのほんの一部。バランスよくです。