2013/10/18 福岡高等学園で生徒向け講演をさせて頂きました。
以前こちらの先生が私共の講演を聞いてくださり、是非我が校でもとお声かけくださいました。
福岡高等学園は軽度の知的障害を持つ生徒さんが、職業教育に重点を置いた授業を受け、更に自立を図る為、平日は学校と同じ敷地内にある寄宿舎で生活をしています。
先生が一番心配していらっしゃるのは、卒業後のことです。
在学中は平日寄宿舎で生活し、その間は携帯は学校預かり。休日に何かトラブルがあっても、おうちの人以外に学校の先生という相談先があるわけですが、彼ら彼女らが社会に出た後、ネットトラブルに遭ってしまうのではないか、一人で対応しきれない事が出てくるのではないかという点です。
講演内容についても迷いましたし、先生から事前に色々なアドバイスを受けました。
集中が途切れないよう、合間に映像教材を取り入れるとか、スライドに使う漢字にも多少気を配りました。
さて当日学校に到着すると、玄関入ってすぐに生徒さんの作品が展示されています。
工芸・機械・窯業・クリーニング・被服の5コースで頑張っている姿が目に浮かぶようです。
体育館で準備をしていると次々に入場してくる生徒さんが元気よく挨拶をしてくれます。
そして講話を始めて驚きました。まず座る姿勢が非常に良いこと。それは50分授業が終わるまで崩れることはありませんでした。
集中も途切れない。反応も良い。真剣で時に笑いも起き、私の言葉ひとつひとつを受け止めてくれているのを実感できました。
素直さがひしひしと伝わってきました。
終了後校長先生や担当の先生とお話しをさせて頂きましたが、規律は厳しく指導しているとのこと。
厳しいだけではなく、本当に生徒さんの将来を思い愛を持って育てていらっしゃるのだと思います。
寄宿舎には専任の先生方がいらっしゃるそうですが、学校の先生も交代で宿泊勤務をしているとのこと。
この学校で熱意ある先生方と同じ釜の飯を食い、育っている生徒さんは幸せだと思います。
この子達が社会に出た時にネットの中の悪意に遭遇しないことを祈るばかり。そしてそんな社会であるべきではないと強く思いました。
福岡高等学園のホームページはこちらです。是非一度ご覧になってください。http://fukugaku.fku.ed.jp/