11月13日福岡市の柏陵高校で、昨年に引き続き2回目の講演をさせて頂きました。
私自身も高校生の親です。
参加者の皆様のご心配や悩みを一番身近に感じることができます。
私達親は成人してからインターネットに出会ったので、今の子ども達とネットに対する肌感覚が全く違います。
親世代はネットのトラブルや怖いニュースを耳にすれば自ずと慎重になりますが、子世代はなんとかなると思ってズンズン突き進みます。
そこで親と子のネット経験値に差ができ「子どもの方がよく知ってるから口出しできない」という悩みが生まれます。
この悩みはそうそう解消できるものではありませんが、だからと言って判断力の未熟な子ども任せにするのも危うい。
ということで、まずは「漠然としすぎて何もわからない」を「ちょっとだけでも理解できた」になり、苦手意識を少しでも払拭してもらおうと、高校生には喫緊の問題であるスマートフォンの基礎知識や流行のサービス、それにまつわるトラブル、事件事例などのお話しをさせてもらいました。
そして私の失敗談も。
このような活動をしているにも関わらず、私も我が子のケータイ利用については親子バトルを経験しています。
思春期の子どもにいったんケータイやスマホを持たせたら最後、子どもだって自分のもの、親にさえ見られたくないと思うのです。
また当初約束していたルールもなあなあになり、だんだんと子ども任せになってしまった私。
恥を忍んでまでこんな話しをするのは「ちょっとぐらいネットの事を知っていても完璧にできてる親はそうそういない」とメッセージしたかったからなのです。
青少年のネット利用に関しては色んな啓発が行われています。保護者へも講演会方式やリーフレット配布など。
ネットをあまり使わない親でも「子どもが使うには危険が伴う」ことを理解しています。
しかし、その先どうやって子どもと話せばいいか具体的な方法がわからないのです。世代間ギャップも相まって、心配だけど口出しできないでいるのです。
フィルタリングをしましょう、家庭内でルールを作りましょうと言われても、簡単に子どもに言い負かされて終わります。
スタートは保護者が子どもと向きあおうとする意欲を持ってもらうことだと思っています。
うまくいっている家庭の成功事例を参考にするのも良し。でも時には「つまづいているのは私だけじゃないのね」と思ってもらうのも意欲を出すきっかけにならないかと考えているのです。
講演後のグループワークでは少人数でそれぞれの家庭の悩みや問題を共有しあい、それに対する策を意見交換しました。
後日送って頂いたアンケートにはとても前向きなものが多く嬉しく思いました。
子どもねっと会議所は保護者が自主的に立ち上げたグループです。これからも親の思いを大切に、より良き方向を考えて行きたいと思っています。
ご参加の皆様、準備に奔走してくださった役員の方々、ご協力頂いた先生方、本当にありがとうございました。