デジタルネイティブならではの工夫がある

最近は情報モラル教育と言っても大人が教える形でなく、この問題の当事者である中高生がグループワーク形式で議論する場が多く見られるようになりました。

中高生の話しを聞いていると、ネットトラブルは自らの経験や友達に起きたこと、マスコミで報じられる事件を見て、二の舞いにならないようけっこう肝に銘じています。
スマホを使わない時間だけ画面の中で木が育つアプリを使って、友達と木を育てる競争し、ゲームのように楽しんで依存を防ぐ工夫をしている子もいます。

試験勉強の時など普段以上に自制が求められる場面でのスマホの使い方にも色んな工夫があるそうです。

集中が途切れないようにLINEの通知を切ってスマホを遠くに置く。妹にスマホを預ける(親に預けるのは絶対嫌なのだそうです 笑)。ある子は試験勉強中は逆にスマホを手元に置き、LINEのグループ通話を繋ぎっぱなしにして、わからない問題を友達と話し合ったり、励まし合って勉強に役立てているそうです。

話しはそれますが、私の息子は大学生。他県で一人暮らしをしていますが、帰省の折り「移動時間退屈やろ?プライムビデオで映画でもダウンロードしとったら?オフラインでも見れるよ」とすすめたのに飛びつきません。バッテリーが減るのが嫌だと言います。モバイルバッテリーを持っているにも関わらずです。
彼曰く、一日が終わってバッテリーの残量を見て『オレは今日スマホにふり回されんかった』と思いたいのだそうです。

物心ついた頃から当たり前のように情報化社会で生きているデジタルネイティブは、もしかしたら大人ほどインターネットを有難がってないのかもしれません。そして彼らなりのクールな使いこなし術も持っています。

重大なネットトラブルに巻き込まれる青少年もいます。
でも大人も子どもも使えば失敗は大なり小なりあるはずです。
危険だから使わせないで解決しようとするのではなく、失敗が一生後遺症を残すようなものにらないよう、すり傷で終われる環境を整えることに大人は精力を傾けるべきだと思います。

使えば使ったなりに学んでいるデジタルネイティブの良い活用術は認めてあげ、それをより多くの青少年に広めるのも大人の役目のひとつだと思います。