「子どもたちのインターネット利用について考える研究会」(子どもネット研)が公開した第3期活動報告書が様々な場で話題になっているようです。
▼Google「知っておきたいこと」内
・安心利用のための活動パートナー紹介
・安心利用のための参考リソースの紹介
▼Benesse教育情報サイト 教育ニュース「ネットの危険性、気軽に相談できる体制も必要」
私がマスコミの方から取材を受ける時に必ず聞かれるのが「子どもが安全にネット、ケータイを使う為に親がしなければいけないことは何か」ということです。
当然子どもがネットやケータイを使う事に対する最終責任は親にあるわけですから、フィルタリングやルールづくり、段階的利用、見守り等取り組まなくてはいけないことがあります。
しかし昨今のネット事情を見ていると、親がいくら頑張っても守り切れないのでは?と、無力感を抱くこともあります。
例えば最近の話題で言えば、アメーバピグが15歳以下に対して利用制限を行った事、複数のソーシャルゲームで未成年ユーザーの利用限度額を設定したことやコンプガチャの件などです。
ゲームやサービスをリリースする時点から未成年が利用し、課金をする、見知らぬ人と出会い性犯罪などに繋がるなどは想定されていたはずです。
しかし、営利企業としてどれだけユーザー数を確保できるかは、サービスの成否を左右します。未成年であろうが、年齢詐称できようが、数が問題なのでしょう。そして入り口は無料であっても、課金したくなるようなサービスを設計することは当然の流れかもしれません。
そしてサイト内で青少年の被害が社会問題化してくるとやおら青少年保護施策を打ち出す。あたかも青少年の健全利用に真摯に取り組んでいるように。この流れはおかしくないですか?
多くの保護者から「TVCMしているサービスだから大丈夫かと思った」という声を聞きます。もちろん保護者ももっとサービスの内容について知らなくてはいけないわけですが、サービスを提供する企業にも問題があると思います。
子どもネット研の研究に関しては、私も委員として末席に名を連ねさせてもらいましたが、運営企業が子どもも安全に使えるネット環境作りを目指して労力を惜しまず取組む姿に、インターネットサービスを提供する事業体としてあるべき姿を見せてもらいました。
インターネットはもはや大人だけのものではありません。子どもも当たり前のように使うのです。その前提から視線をそらさず、社会全体でインターネットを更に良い文化に育てる方向に向かうことを切に願います。