先日KBC九州朝日放送の「サワダデース」から取材を受けました。主婦層のファンが多い番組ですね。
「あなたの関心ベストアンサー」というコーナーで「子どものケータイ 持たせる派or持たせない派」というテーマを扱いたいということで、コメントを求められました。
番組中私は「持たせない派」で紹介されましたが、少し補足をさせてください。
確かに我が子が小・中学生の間、ケータイは持たせていませんでした。
インターネットやメールはリビングに置いてあるパソコンで使わせていましたが、特に中学に入ってからは部活で忙しく、学校と家の往復。ケータイを持たせるの必要性がなかったのです。
だからと言って私は子どもがケータイを持つことを全面的に否定しているわけではありません。
*防犯のためにケータイを持たせたい。
これは「あり」だと思います。
福岡県は県内で発生した事件情報や防犯情報などをメール配信しています。私も登録していますが、児童、生徒への声かけ事案、公然わいせつ事案、不審者出没等、思った以上の数の事件情報が配信されてきます。決して子どもが安心して出歩ける状況ではないのです。
あるママ友の言葉が忘れられません。「万が一我が子が何かの犯罪に巻き込まれた時にケータイを持たせていたらこんなことにならなかったのに・・・と後悔したくない」と。同じ親としてその気持ちを十分理解できるからです。
*共働きで子どもとすぐに連絡が取れるように、塾や習い事のお迎えの為にケータイを持たせたい。
これは「あり」だと思います。それぞれの家庭の事情があります。
*回りの友達が持っているから、進級したから、進学したからケータイを持たせたい。
これは「なし」だと思います。
つまり持たせる【必要性】があるかどうかをしっかり検討しなければいけないという事です。
おもちゃを買うようにケータイを与えてしまっては、子どもも遊び道具の1つ程度にしか思わないでしょう。
周りに流されることはありません。大事なのは「うちの子に必要かどうか」です。
取材中「携帯(購入の)適齢期は何歳だと思いますか?」と聞かれたので、「適齢期はありません。その子に必要な時が購入時期でそれぞれ違うはず」と言いました。
そして「小・中学生の間、ケータイを持っていないからと言って友人関係が築けないということはない」と断言しました。
だから私は「持たせない派」に属されたのでしょう。
子どもがケータイをせがむ時、親がグラッとくる理由ナンバー1は「みんなメール(またはSNS)をやってて、仲間外れになる」というセリフです。
この場合の対処は親の目が届くパソコンで使わせる、または親の携帯を使わせるで回避できると思います。親が関与している事を周りの友達にも知らせる効果もありますし、誰かの親が介入しているというのは意外と子ども間での抑止力になります。
そして持たせるとなったら、番組中でも紹介されていましたが、「与えるではなく貸す」です。
買ったはいいが使わせっぱなしが一番いけません。
メールやインターネットを使わせるのであれば特に、便利だけでなく危険性も生じるという事をしっかり認識し、何のためにあなたにケータイを買ったのか折に触れ話してください。一度ではだめです。子どもは最初は理解していても、すぐに自分のおもちゃと思ってしまいます。折に触れ何度もです。
そしてケータイは親がお金を払ってあなたに貸しているという意識を子どもに持たせて欲しいのです。
青少年インターネット環境整備法(保護者の責務)にも書いてあります。保護者は子どもの利用状況を適切に把握する、フィルタリング等を用いてインターネットを適切に活用する能力の習得の促進に努めるものとすると。
「便利だけじゃなくて危険もあるから、子どもがどんな使い方をしているか親が知っておかなければいけないって法律にも書いてあるんだよ」と言ってみましょう。
子どもにもプライバシーがあるから・・・と言いながらこそこそ子どものケータイを覗くような事はせず、最初から「いつでも見るからね!見られてもいい使い方をしようね」と宣言して使わせて欲しいと思います。
そして、ケータイを持っていても友達がうらやましがるように見せびらかさない等、周囲に配慮した言い聞かせも必要でしょう。
番組の中の10分程度のコーナーでしたが、進級、進学を機に子どもに携帯をと思っている親御さんが増える時期にこの問題を取り上げてくれた事は大きく意味があったと思います。サワダデース、これからも拝見させてもらいます。